台湾泓徳能源、日本市場で3GW開発を推進 蓄電・電力取引の展開を加速
2026/3/18

台湾の再生可能エネルギー企業である泓徳能源(HDRE)は、東京で開催中の「日本スマートエネルギーウィーク2026~春」(2026 Smart Energy Week ~ March)に出展し、日本市場における事業展開と成長戦略を示した。蓄電システム、電力取引、EV充電の3分野を軸に、開発から運用、サービス提供までを一体化したビジネスモデルを打ち出している。
同社は日本における開発規模を約3GWと位置付け、北海道から九州まで全国で案件開発を進める。中核となるのは蓄電事業で、北海道の50MW級「Helios」蓄電所は2025年末に商業運転を開始。すでに日本卸電力取引所(JEPX)での取引に参入しており、2026年3月からは需給調整市場(EPRX)にも参加する。将来的には容量市場への参入も見据え、複数市場を横断した収益最大化を図る。
電力取引では、子会社の星星電力「Star Trade」プラットフォームを活用し、AIによる価格予測とマルチマーケット運用を組み合わせたトレーディングを展開する。蓄電資産と需給調整機能を組み合わせた「Power Bank」モデルにより、価格変動リスクを抑制しつつ収益機会の最大化を狙う。Helios案件の電力取引収益は2026年に約4億台湾ドル(約20億円)を見込み、今後は市場拡大を背景に増収が期待される。
容量市場に関しては、長期脱炭素電源オークション(LTDA)への参画を進めており、2024年に100MW、2025年に300MWをそれぞれ落札した。2026年には800MW規模での応札を計画し、長期安定収益の確保を目指す。
パートナーシップ戦略も加速している。日本の小売電気事業者である中部電力ミライズとの協業により、電力取引サービスの実装を進めるほか、三菱電機などと共同でアグリゲーション事業会社「HeLM Aggregation」を設立。再エネ調達支援や需給調整サービスの提供を通じて、日本企業の脱炭素化ニーズを取り込む。
泓徳能源は、エネルギー資産の開発から電力取引、エネルギーサービスまでを一体化した事業モデルの構築を進めており、日本市場におけるプレゼンス拡大を図る。蓄電市場の拡大と電力価格の変動性を背景に、統合型エネルギー事業者としての成長を目指す。今後も日本市場への深耕を進め、現地パートナーと連携しながらスマートエネルギーへの転換を推進していく。



