台湾、洋上風力で世界5位を維持 GWEC報告、2030年導入見通しは下方修正
2026/6/26

世界風力エネルギー協会(GWEC)が公表した「2026年世界洋上風力報告」によると、世界の洋上風力発電市場はエネルギー安全保障と脱炭素化への取り組みを背景に拡大を続けている。2025年の新規導入容量は9.3GWとなり、世界の累積設備容量は92.5GWに達した。アジア太平洋地域は全体の58%を占め、引き続き世界最大の洋上風力市場となっている。
こうした市場拡大のなか、台湾は安定したプロジェクト開発と政策基盤を背景に、中国を除くアジア太平洋地域で最大の洋上風力市場の地位を維持した。また、中国、英国、ドイツ、オランダと並び、世界の洋上風力市場で上位5か国・地域に入った。
報告によれば、台湾では2025年に600MWが新たに送電網へ接続された。主な案件は「海龍(Hai Long)2」、「海龍(Hai Long)3」と「大彰化(Greater Changhua)2b」、「大彰化(Greater Changhua)4」で、累積設備容量は3.6GWとなった。大型案件の着実な運転開始により、台湾はアジア太平洋地域における洋上風力開発の中核市場としての存在感を維持している。
一方で、GWECは台湾の中長期導入見通しを下方修正した。第3ラウンド区画開発の第1期・第2期で予定していた容量配分が想定を下回ったことに加え、一部事業者が開発計画から撤退したことを受け、2030年の累積導入見通しを従来の13.1GWから10.9GWへ、2035年についても20.6GWから18.3GWへ引き下げた。
それでもGWECは、中国を除くアジア太平洋市場では台湾、日本、韓国が今後の成長をけん引する主要市場になると分析する。政策の継続性を維持するとともに、送電網や港湾インフラの整備を加速できるかが、今後の導入拡大と投資呼び込みの鍵になるとの見方を示した。
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台湾は導入目標こそ下方修正されたものの、依然として中国以外のアジア太平洋市場では最大規模を維持している。市場が実証段階から本格導入フェーズへ移行するなか、今後は設備容量の拡大だけでなく、電力系統の増強や港湾機能、サプライチェーンの強化などインフラ整備が競争力を左右する局面に入る。日本でも洋上風力の導入遅延が課題となる中、台湾の制度運用や事業推進の経験は、アジア地域全体の市場形成を考える上で重要な参考事例となりそうだ。
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