台湾欧州商会、電力網強化と電源多様化を提言 エネルギー強靱化を安保の柱に
2026/10/19
写真提供:台湾欧州商会(ECCT)
台湾欧州商会(ECCT)は10月15日、台湾国際スマートエネルギーウィーク(ENERGY TAIWAN 2026)に合わせてエネルギーフォーラムを開き、台湾の電力網強化とエネルギー源の多様化を促した。国際情勢の不確実性が高まるなか、エネルギー供給の強靱性は安定供給にとどまらず、経済競争力や国家安全保障、重要インフラの継続稼働を左右するとの認識を示した。
フォーラムには産官学の関係者や海外の専門家が参加した。ウクライナのシンクタンク、DiXi Groupのアントン・アントネンコ(Anton Antonenko)副代表が、同国で発生したエネルギーシステムの大規模な供給途絶について知見を共有した。台湾電力の呉進忠・元副総経理は、供給途絶時のバックアップ体制や緊急対応、電力供給の復旧計画を取り上げ、被害を抑えるための事前準備の重要性を指摘した。
ECCTは、エネルギーシステムの強靱化には単一の技術や政策だけでは不十分だと強調した。インフラ整備や綿密な計画、運用面での緊急対応体制に加え、多様なエネルギー源を組み合わせる必要があるとした。
具体的には、太陽光や風力、蓄電池、分散型電源、マイクログリッド、スマートグリッドの活用を挙げた。こうした技術で電力システムの運用の柔軟性を高め、脆弱性を低減する。地域社会や企業が供給途絶に対応し、復旧する力を高めるうえでも有効と位置付けた。送配電網の近代化とデジタル技術への継続投資も重要になる。
長期的なエネルギー政策では、実現可能性や信頼性、経済性を踏まえ、既存の低炭素技術を可能な限り広く導入するよう提言した。同時に、政府や産業界、研究機関が新技術の研究開発と実証を続け、将来に向けて幅広い技術の選択肢を確保すべきだとした。
ECCTの低炭素イニシアチブ(LCI)を率いるバート・リンセン氏(Bart Linssen)は、強靱なエネルギーシステムの構築は、既存技術と将来技術の二者択一ではないと指摘した。既存の低炭素ソリューションの普及と革新的な技術への投資を並行して進めることが、今後数十年のエネルギー基盤づくりにつながるとの考えを示した。
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