マレーシアLFG、森崴能源系の大型起重機船を取得 洋上風力分野への展開視野
2026/11/5
台湾電力の洋上風力第2期事業における風車設置作業の様子(出典:台湾電力公式サイト)
マレーシアの海洋支援サービス企業、Lianson Fleet Group(LFG)が、台湾の森崴能源(Shinfox Energy)傘下で運用されていた大型起重機船「SFE Hercules」を取得した。「LFG Hercules」に改名し、既存の海洋支援事業を強化する。石油・ガス設備の撤去需要を取り込むとともに、洋上風力など再生可能エネルギー関連工事への展開を目指す。
LFGの完全子会社Icon Samudera (L) Incが10月28日、第三者からグループとして初となる重量物起重機船1隻を取得した。WindTAIWANによると、同船は従来、森崴能源傘下で「SFE Hercules」として運用されていた。
同船は2024年に中国で建造され、最大吊り上げ能力4000トンの主クレーンと、クラス2の自動船位保持装置(DP2)を備える。載貨重量は3万87トン、全長200.8メートル、幅48メートル、深さ16メートルで、最大160人を収容できる。今後、クラン港を船籍港として登録する予定で、LFGによると、登録完了後はマレーシア船籍で初のDP2対応の海洋工事向け重量物起重機船となる。
同船の取得により、LFGは船舶の保有・運航・用船や海洋支援サービスに重量物の吊り上げ能力を加え、より大規模で技術的な難度の高い工事への対応を進める。東南アジアでは老朽化した石油・ガス設備の廃止措置に伴う需要を見込むほか、洋上風車の設置や関連インフラ工事の事業機会も探る。
一方、同船は売却前、森崴能源グループの財務問題に関連する法的手続きの対象となっていた。WindTAIWANによると、シンガポール子会社Shinfox Far East Company(SFE)による燃料代など船舶関連費用の未払いを受け、債権者がシンガポールの裁判所に船舶の差し押さえを申し立てた。
SFEの負債総額は100億台湾ドル規模に上り、資産で債務を賄えない状態に陥った。森崴能源は2026年7月6日、SFEが債権者による任意清算手続きに入ることを決議したと発表している。
LFGのマネージングディレクター、Lim Chern Wooi氏は、既存の石油・ガス設備の維持管理から老朽設備の撤去、再生可能エネルギーインフラの開発まで、洋上エネルギー産業の幅広い段階に長期的な商機があるとの見方を示した。同社は、取得した船舶の用船収入が2026年12月期以降の収益に寄与すると見込んでいる。
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